子供の皮膚病
オムツかぶれ
		オムツをしている股間やおしりに赤く炎症を起こします。
		おしっこやウンチの刺激、オムツとの摩擦などが原因です。
		
		【治療】
		排便後、ぬるま湯で洗って、完全に乾いてからおむつをします。
		さらにカンジダが検出されないことを確認して、副腎皮質ホルモンの軟膏を外用します。
		
		【注意点】
		オムツ交換を頻繁にしましょう。こすらず押すようにふいてあげましょう。
		治りが悪ければ、カンジダ症が疑われますので皮膚科を受診しましょう。
		
アトピー性皮膚炎
		ダニやホコリなどアレルゲンに対して、過剰反応を起こしたり、皮膚バリア機能が弱く皮膚が乾燥したり傷ついたりしやすい体質の方が、日常生活の様々な悪化因子(ストレスなど)を受けて発症します。
		アトピー性皮膚炎の原因は単純ではなく、その病態をアレルギーだけでは説明する事はできません。
		皮膚バリア機能の障害、遺伝的要因、心理的要因、環境因子などが複雑に絡み合っていると考えられます。
		
		【治療】
		常識的な範囲でのアレルゲン除去(掃除をきっちりするなど)をしっかり行い、毎日の入浴のスキンケア(保湿剤をぬる)を欠かさないこと。
		湿疹病変が出てきたら、早めにステロイドやプロトピックなどの外用を行い、治ったら外用を中止する。
		痒みが強くなって掻きたくなるような事(辛い食事や熱い風呂で温まること)はできるだけ避け、それでも痒い場合は、抗アレルギー剤などの痒み止めを内服することです。
		
【注意点】
- 入浴、シャワーにより皮膚を清潔に保つ。 その際、風呂の温度はぬるめで、低刺激の石鹸を使用し、優しく洗い十分すすぐ。
- 室内の湿度は50~60%が理想です。
- 肌着はなるべく綿が多く入った柔らかいものを使用する。
- 爪は短く切り、掻破による悪化を防ぐ。
- ダニやホコリは悪化因子。掃除機をこまめにかける。
- ストレスのコントロール。
とびひ
		とびひの正式な病名は伝染性膿痂疹といいます。
		夏になると増えてくる、子供に多い皮膚の細菌感染症です。水ぶくれやカサブタをともなったただれができます。
		
		【治療】
		ぬり薬だけでは完治しないことが多く、抗生物質の内服が必要となります。
		また、かゆみが強い場合もあり、かゆみをおさえる治療を並行して行うこともあります。
		
		【注意点】
		シャワー浴は大丈夫ですが、入浴は避けてください。タオルは共用しないようにしましょう。
		
乳児湿疹
		乳児期(0~1歳)にできる皮膚炎の総称です。
		乳児は皮膚が薄く、外部からの刺激を受けやすく、生後2カ月を過ぎると皮脂が減るため皮膚のトラブルがよくみられます。
		
		【治療】
		保湿ケア、非ステロイド外用、ステロイド外用など外用療法が主体です。
		
		【注意点】
		通常の乳児湿疹は保湿ケアが重要と思います。
		肌が弱いので、入浴時や顔を拭く時も優しく擦りすぎないようにしましょう。
		
シラミ症
		シラミ症は、シラミが人体に寄生し、皮膚を吸血するためにかゆくなる皮膚病です。
		人間に寄生するシラミ症には 寄生する場所によって、それぞれアタマジラミ症、コロモジラミ症、毛ジラミ症の3種類があります。
		子供の間で流行るのは、アタマジラミ症です。
		虫がみつかれば診断は簡単ですが、卵だけの時はフケとの区別がつきにくいですが、顕微鏡でみればはっきり分かります。
		
		【治療】
		スミスリンという殺虫剤をまんべんなく振りかけ、一時間後洗髪します。
		
		【注意点】
		家庭内感染をおこしますので、家族全員で治療しましょう。
		
あせも
		あせもは汗を多量にかいた後に、皮膚に細かいぶつぶつができる皮膚病です。
		汗がでやすい夏に多く、小児に発症しやすい病気です。
		
		【治療】
		炎症を起こしたあせも(紅色汗疹)には炎症を抑える外用薬を使用します。
		再発をくりかえすことがあるため、シャワーで汗を流したり、こまめに拭いて清潔にすることが重要です。
		
		【注意点】
		軽く扇風機をかけたり、適度にエアコンをきかせた部屋で過ごすなどの工夫も必要です。
		
水いぼ
		ウイルス感染でおこるいぼの一種。
		いぼの中にたくさんのウイルスが詰まっているので、皮膚への接触により感染します。
		
		【治療】
		放置しておくと他人にうつしてしまったり、どんどん増えることもあるので、数の少ないうちに、特殊なピンセットで白いウイルスの塊をつまんで取り除くのが確実な治療です。
		
		【注意点】
		アトピー性皮膚炎などの湿疹があると引っ掻いて、水いぼがひろがったり、とびひになったりします。
		湿疹の治療も同時に行いましょう。
		
















