美容皮膚科
シミ
シミとは30歳前後から発生する顔の色素沈着といわれていますが、実際にはいろいろな種類があり、その違いにより治療は異なります。
シミは大きく4つに分けられます。
1.老人性色素斑
一般にシミといわれるもので、境界がはっきりした円形~楕円形で、淡~濃茶色です。
顔のほか手背にもできます。
老人性と名称がついていますが、年齢にはあまり関係がなく、紫外線によって引き起こされます。
2.そばかす
両頬から鼻にかけて見られる直径5mm以下の淡い茶色のシミです。
子供のころから存在し、思春期に濃くなりますが、成人後も紫外線の影響で数が増えていきます。
3.肝斑
30~40歳代以降の女性のほほ骨の上にできる、左右対称性の境界のはっきりしないモヤモヤとした淡い茶色のシミのことをいいます。
老人性色素斑が島状であるのに対し、肝斑は大陸的です。
治療の最大のポイントは顔をこすらないようにすることに尽きます。
レーザー治療は肝斑を悪化させ、濃くなることが多いため、禁忌とされてきましたが、最新のレーザー治療機器の投入により、肝斑への治療が可能になりました。
4.後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
13歳以上に初発する顔面の灰褐色の色素斑で、多くは左右両側にみられます。
独特のくすんだ色が特徴的です。
当院のシミの治療
脱毛
脱毛についてはこちらをご覧ください。
ホクロ
ホクロは正式には母斑細胞母斑といい、母斑細胞が増殖した良性腫瘍です。
診断する上で重要なのは癌ではないかどうか見極めることです。
悪性黒色腫(ホクロの癌)の特徴を以下に示しておきます。
- 大きさが7mm以上
- 形がいびつで、色むらがある。
- 境界が不鮮明
- 急に大きくなっている
御心配になられた方は、皮膚科専門医に相談されて下さい。
【治療】
悪性かどうか心配な症例や、盛り上がっていてひっかかるホクロは局所麻酔をした後、除去するようにしています。
ホクロを取る方法はくり抜き法と炭酸ガスレーザー治療の2つがあります。
どちらの方法を選んでも、必ず病理検査(ホクロの細胞や組織を顕微鏡で詳しく検査すること)を行うようにしています。
にきび(ニキビ)
にきび(ニキビ)は性ホルモンの働きなどにより、毛穴の中の油分が増え、毛穴の出口がつまることから始まります。
この結果、毛穴の中に皮膚の角質や皮質がたまり続け、にきび(ニキビ)が目に見えるようになります。
これが白ニキビ(毛穴が閉じて白っぽく見えるタイプ)、黒ニキビ(毛穴が開いていて毛穴の汚れが黒く見えるタイプ)の状態です。
ここにニキビ菌が増殖すると炎症が起こり、膿をもったり、赤く腫れた状態の赤ニキビになります。
【治療】
ディフェリンが合わない方や、できるだけ早く治療効果を出したい方などには、保険外治療もあります。当院では、最新のレーザー機器を使っての治療が可能です。
にきび痕
赤ニキビのうちに適切な治療を行わなかったり、無理やりつぶしてしまうと、皮膚の炎症は毛穴周辺だけでなく、真皮や皮下組織にも及んでしまうことがあります。
そうなると、高い確率でクレーターやしこりなどの凹凸状のニキビ跡が肌に残ってしまいます。
このタイプのニキビ跡は、これまで残念ながら完治させるのは難しいと言われてきました。
しわ
しわは、皮膚機能の低下など内的要因と紫外線や乾燥などの外的要因が重なってできます。
皮膚の真皮層には皮膚の弾力や潤い・ハリを保つコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分が含まれています。
紫外線や乾燥、加齢などの影響で真皮層のそれらの成分が減少・破壊されることで、皮膚の弾力やハリが低下し、次第にしわとなるのです。
毛穴の開き
毛穴の開きの原因として、一つは老化があります。
皮膚のたるみが原因となって、毛穴が縦長に目立った状態。
目の下、頬などによく見られます。
二つ目は皮脂分泌過剰によるもの。
皮膚表面を覆い外的刺激から皮膚を守る役割のある皮脂も、過剰に分泌されると、角質と混ざり合い毛穴に詰まります。
また、ニキビ跡による毛穴の開きなどもあります。
【治療】
これまで難しかったニキビ跡、しわ、毛穴の開きを治療可能となったのが画期的なフラクショナルレーザー治療です。
●選べるフラクショナルレーザー治療
フラクションとは、「ごく小さな」という意味で、その名前のとおり、微細なレーザーを照射して、皮膚に極細の穴をあけていきます。
その傷を修復するために“自然治癒力”が働くので、そのパワーを利用して、ニキビ跡、しわ、毛穴の開きを治す方法です。
【2種類のレーザー】
フラクショナルレーザーには組織に対する破壊力・穴の深さ・ダウンタイムなどにより、大きく分けて2種類のレーザーがあります。
ご要望に合わせて、「ダウンタイムは長めで、しっかり治療するレーザー」か「ダウンタイムが短めの、やさしいレ-ザー」のどちらかを使い分けます。
●しっかり治療したい方に(ダウンタイムが長め)
強めのフラクショナルレーザー(機種名 エコ2)を使用します。一平方cmに75~200本の微細な炭酸ガスレーザーを照射します。
【特徴】
- 施術時に痛みがあります(麻酔クリームを使用します)。
- 施術後に約10日間のダウンタイム(赤み、ザラツキ、腫れ、点状出血)があります。
●やさしく治療したい方に(ダウンタイムが短め)
やさしいフラクショナルレーザー(機種名 Iconフラクショナル)を使用します。1540nmという長波長によって肌の深部までエネルギーを照射することができます。
【特徴】
- 施術時に、軽度の痛みがあります。
- 施術時のダウンタイムは約1日です。
●施術の流れ
1.カウンセリング
症状、ご要望,可能なダウンタイムなど、患部の状態を診ながら、どちらかのフラクショナルレーザーが最適かを提案します。
2.施術
洗顔をして、レーザーを照射する部位のメイクを落として頂きます。必要な場合は、麻酔クリームを塗布します。
最低30分お待ち頂いた後、レーザー照射をおこないます。範囲にもよりますが、施術時間は約15分です。
3.施術後
照射部位をしっかりと冷却します。
エコ2を照射した場合は、当日は点状出血が見られることがありますので、メイクは控えて下さい。
また、顔をこすったり刺激することは避けて下さい。Iconフラクショナルを照射した場合は、赤みがありますが、治療直後からお化粧が可能です。
男性型脱毛症(AGA)
AGAは成人男性によくみられる髪が薄くなる状態で、額の生え際や頭頂部の髪の毛のどちらか、あるいは両方が薄くなってきます。これは男性ホルモンが関係しており、何もしないでいると徐々に進行していきます。
AGAは男性ホルモンの産生を抑える薬であるフィナステリドあるいはデュタステリドの内服とミノキシジルの外用が推奨されています。フィナステリドは抜け毛の進行あるいは改善率が90%という高い有効率が報告されています。近年の研究により、赤色LEDが毛乳頭細胞を活性化し毛髪再生に効果があることが証明され、臨床実験で発毛および育毛に効果を発揮することが確認されました。内服薬や外用薬との併用が可能で、安全性が高い治療です。週2,3回照射し約半年は継続が必要です。ほとんどの症例で抜け毛が減少し、発毛および毛髪のツヤとコシがでてきます。
【治療】
フィナステリドあるいはデュタステリドの内服およびミノキシジルの外用がベストです(診療ガイドライン推奨度A)。
内服薬は、AGAの原因である男性ホルモンの産生を阻害する薬で、抜け毛の進行を抑えてくれます。ぬり薬は毛母細胞を活性化し、発毛を促します。
【注意点】
効果の判定には、6ヶ月の内服が必要となります。
薄毛が改善して服用をやめると、再び薄毛が進行します。服用を続けることが重要です。
女性型脱毛症
女性型脱毛症とは、頭頂部を中心に細く軟らかい髪の毛が多く生えるようになり、全体的な髪の毛のボリュームが少なくなるパターンの脱毛です。
【治療】
女性型脱毛症の治療は、ミノキシジルの外用のみが推奨(診療ガイドライン推奨度A)され、他の良い治療法がありませんでした。赤色LEDは女性にも有効性が確かめられ(診療ガイドライン推奨度B)女性の薄毛に試みる価値がある治療法と考えます。当院では白色LEDも同時に照射しますので、顔の小じわやハリの改善も期待されます。
ピアスの穴あけ
純チタン製の穴あけの器具を使って、アレルギー反応が発生しにくい素材での穴あけを行います。
【注意点】
ケロイド大切の人は大きなケロイドができることがあるのでお受けできません。また、穴をあけた部位にしこりができることがあります。